◎吉増剛造覚書?ハルキ文庫版「吉増剛造詩集」感想 /石川和広
 
*私の読んだ「ハルキ文庫」は三部構成になっている。
?頭脳の塔
?航海日誌
?草書で書かれた、川
*これらは直接詩集タイトルではない。

◎印象

「現代詩」という先入観を破ってくれた印象だった。
思ったより読みやすかった。そういう風に編集されている。さすが角川春樹事務所。稲川方人を選者に持ってきて、初心者でも入りやすいように作られている。それでも近年、カッコや脚注の多い吉増の文章を見て何人の人がアタックするだろうか。僕も読書会という機会がなければ読まなかったかもしれぬ。
さわやかですらあった。非常に明晰である。晦渋とは異なる明晰。これは、どこからくるのだろうか。普通、体験を文
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