永遠への道/きっこ
 
白い部屋にひとりきりだったあのころ
分かってくれる人が欲しかった
きもちとか
考え方とか
そんなふうないろいろを
分かって
包んでくれる腕が欲しくて

泣いていた

やっと現れた理解者は
たくさんの文字を残して
光に負けない速さで人生を駆け抜けてゆき
あたしはまた途方に暮れた



掴みかけているこの腕は
ほんものですか
真実ですか
包んでくれますか
離さずにいてくれますか

ほんとうだったらば
もうひとりきりじゃない
さみしさに泣くこともない

指先にふれるそのはしっこを
たぐって離さない
だからあなたも離さずにいて
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