太陽の足元/むらさき
 
今日という日がまた終わる

道端に残してきた足あとは
気まぐれな風によって消えるけれど
口元が固く閉じることはない
今日も生きぬくことができた

喜びは風に揺られながら
消えゆく足あとから剥がれて
深く土に還っていく

驚いた虫たち
温かくなったその場所に
冬が訪れることはなく
コンクリートの隙間から
花がまた咲く準備をした

聞こえるのは音楽
わたしを連れて行く
沈む太陽の足元へ

聞こえるのは音楽
わたしを連れて行く
黄色い未来の世界に

4拍子の足音は
細くなった影を踊らす
無言で歩くわたしの後に
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