やり切れない、はち切れる/あまくちペルノ
 
ることに似ている。

もう味は無いんだよ。

何度も何度も同じ場所を堂々巡り、
新しい道を知らない訳じゃないんだ。

何度も何度も同じ夢を見ようと四苦八苦、
朝が来てる事を知らない訳じゃないんだ。

それなのに街頭の下を、歩けば見える君の影、
また笑いたいという願望だけが照らされるばかり、
照らされた先に君の姿なんて今日も無かった。

もう何処に君を探せばいいの。
味がなくなったガムはどうすればいいの。
布団から出たくないのに朝が昼になっていくの。

街頭が消える朝まで待ってみればいいの。
ガムは紙に包んで何処かに捨ててしまえばいいの。
布団ははいで外に出てみればいいの。

新しい事を知らない訳じゃない、知っているからこそ
飛び出したら戻れない事だって知っているから

まだ私にとって噛んでいたい夢とガム
まだこの目にこの心に見ていたいあの人を
誰がどうやって消せるというの。

新しい道を知らない訳じゃない、それでも
今日の風は冷たい。
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