赤へのこだわり/つぐこ
 
なって思う
いや、ダサいと知りつつ
自分を繕う術として
女の本能みたいなのが働いたのかもしれない

今も、ダサいと知りつつ
無意識のうちに口紅を塗ってしまう事が
あるかもしれない
真っ赤だった色が
いつしか、桃色、オレンジ、
ワインレット・・・と言う風に変化していくのだろう
年齢とともに
似合う色が変化していってしまうこともあるだろう

どんな女性にも共通して似合う色
どんな女性も一度は塗ったことのある色
どんな女性も白いワイシャツにくっきりと
キスマークを残したいと思える様な色
どんな女性にも憧れの眼差しで見られている色
それが、赤であると言う事は
変らないと思うのだった

口紅を塗ることがやめられない
それは、自分を繕うだけじゃなく
良く見せたいからなのかもしれない
どんな女性も、口紅の色で
迷ってしまうものなのだろうか
そんな風に、いつまでも
こだわりを持って女性でいれたら
どんなに幸福な事だろう

また、あたしは口紅を塗りたくっている事に
少し誇りが持てた様な気がした


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