midnight blue/LEO
冬の始まりを告げる座標に
押されるよう
ふたつの影が仰向ける
チラと微かな瞬きは
右と左で繋げた手を
冷たく濡らして
吐く息だけに色をのせ
その儚さに
ふと きみが
いなくなるような気がして
握った手に力をこめた
いくあてのない
ふたつの影を
深い夜が包みこむ
いつまでも
明日があることも
どこまでも
世界は広がることも
この目は知っているのに
惑いの答えを
見つけることはできない
落ちた流れ星
頬にもひとすじの
すべてに
終りのあることを
いまはただ
その手を握りしめる
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