じいちゃん/
 
う…」


全て揃って何十万パックだとか
そんなので雇われた業者のおっさんが解説を始めて
白髪の老人達が聞き入っていた

悔しくて仕方がなかった
ぶん殴ってやりたかった





泣きたかったのは
悔しかったのは
じいちゃんのことを思ったからではなかった

ただ
怖かったからだった


そんな自分に
少し月日がたってから気付いて
僕はいつになったら大人になれるんだろうと
思った


写真の中のじいちゃんは
笑ったままだった


戻る   Point(5)