「象牙の太陽」/shu
 

あなたの躯を抱いたのです

岬はすでに西日が射して
ぽっくりあいた胸を凛と輝かせ
ぼくはあなたをしっかと抱えたまま
海へと歩いていったのです

ー深海で貝になろう

そう呟くとあなたはかっと目を見開いて

ーオーパルになるのですね
 オーパルに
と目から耳から口から真っ赤なマグマを吹き出しながら
微笑んだのでした

ーああ そうだとも そうだとも

海水が胸にどんどん入っていくのを感じながら
何度もそう言って
何度もそう言って


*オーパル←オパールの意
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