今時ネ一緒ン/KEIKO
 
家に帰ると、人がいた
一人暮らしの僕の家に
彼は、僕だった
僕は彼だった

仕方がないので宅配ピザを取って
二人で食べた
僕の好きな音楽を聞きながら
僕の趣味の話をし
コメディ番組の同じタイミングで笑った

僕と彼はとても気が合った
それも、当然か
僕と彼は同じ人間なんだから

洗濯物が、二人分になった
買い物も二人分になった

家に帰るのが寂しくなくなった

家に帰ると、彼がいなかった
いつも二人でいたはずのこの家に
僕は一人だった
彼は、帰ってこなかった

始めから、一人だったはずなのに
今さらのように寂しくなった

僕の想像力が限界を迎えたあの夜


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