詩と大脳生理学。その2/いとう
 
詩の世界を構築するわけですよ。「詩を書
く」場合とは逆の過程を経ます。ということはすなわち、書く場合とは異なった言語中枢
の機能が用いられるわけです。ここがポイント。使われる機能が違うので、書く立場と読
む立場で詩の受け取り方が異なってくるのは、これはもう当然のなりゆきです。詩が作者
と読者をつなぐイメージの変換装置になってるとも言える。そこがわかってないと、読者
が読んでわけわかんない詩が生まれちゃいます。

ということで、詩に対する受け取り方には作者と読者の間で必ず「ズレ」が生じるわけで
す。このズレを修正するにはどうするか、すなわち、作者のものとしての詩に読者の印象
を近づ
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