闇の鼓動/
ポロリ
蜜のよう淫らに流れ
砂時計のように意図され溜まり
葡萄酒のように不気味に輝く液
咽返り喉を鷲づかみされるような空間に
それはたっていた
地獄の亡者が手を伸ばすように液は足に絡みつき
近づくたび累々たる屍を踏み潰すようだった
横たわり静かに波打つ私の体に
直角に突き刺さる漆黒の刃
恍惚の表情でゆっくりと引き抜かれる
とたんに溢れ出す蜜
――ペチッ
〜※
今日も獲物を探す
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