僕たちはいつも独りで/いとう
死ぬときはひとりでいたい
本当にひとりで
見守るものもなく
見捨てるものもなく
星が
星の瞬きが
気づかれないうちに黒く
黒く輝くように
かなしいとか
なみだとか
そんなものはいらない
そんなものはない
まして
持っていけるものなど
どこにあると言うのか
星が
星ではなく君が
君の
輝きが黒く
黒く染まるなら
手を繋いだりしない
顔を拭いたりもしない
僕たちは独りだったねと
どこかでつぶやいているよ
僕たちは独りだったねと
風が
風が夜空を
さらっていくまで
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