げんき/石川和広
 
うつくしい
よるのきよ
わたしはしななければならない
あのこのために

ほんとうに
しずかなよる
さわぐ
がさついたじょうねつ
どうへんじしたら
いいか
わからないでしょう

だから
あさ
はたらかないあたまで
でんぱのてがみを
だしつづけたのです
かなしいままに
やぶけたあさに

おおきこえているか
よるのきよ
わたしはさけんだ
そして
またしなねばならない
あしたのために

ねえ
いきていますか
だまったままのあなた
わたしはくるいじかけ
いきています
いきています
そうして
かぜをまてずに
かぜをひかずに
かぜをうけようと
ただたちすくんでいる

おおかきかたがわからない
よるのきよ
わたしは
あのこのために
まいにち
しんで
またいきなければならない

かいきょうをわたります
みずみずしいあかし

わたしのいしは
わたしを
げんきだと
いいました
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