雨上がりに、ただ、/A道化
 






雲を割り
突き破り
雨上がりが
きらきら、うまれてゆく


まばゆく
光となって流れ落ちて来る空に
雨上がりの輪郭が
きらきら、応えてゆく



雨上がりの中
何故だか、わたしがうまれていて
影がうまれている


歌うためにうまれたのではなく
飛ぶためにうまれたのではなく
ただ、わたしは
ただ、影は


雨上がりを浴びながら
雨上がりの輪郭の一部になってゆき
光となって流れ落ちて来る空に
わたしたち、きらきら応えている


ああ
ほら
いつの間にかわたしたち
ただ、うまれている


2005.11.7.
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