もしも私が人魚なら/
umineko
人になった人魚は毎夜
海を見て泣くという
そうだろうか
脱ぎ捨てた過去には
もう2度と
袖を通すことはない
どんなに
やさしくあろうとも
もしも
私が人魚なら
防波堤に腰かけて
裸足で
波をちゃぷちゃぷさせながら
こんなふうに言うだろう
傷つけながら
私は生きる
運命なんて信じない
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