小鳥が飛んできて頭にとまった/炭本 樹宏
うと思うんだ
南の楽園の種族は何も働かずに
バナナを取ってくる以外
何もせずに生きてるって聞いたことある
怠け者の僕にはうらやましいかぎりだ
人が働いて働いて
地球をけがしていく
がんばれば報われるなんて
どこかのだれかの妄想だ
人間だって自然の一部
自然を破壊することを奨励している
現代社会
いつか星の恵みに気づいて
皆が争うことをやめて
ほそぼそと
欲望をささやかに変えて
この星と共に
7世代先の子供達の笑顔と笑い声を
願いながら
今を生きていく風習ができることを
僕は願ってやまないんだ
僕達は先祖と子孫の代表選手
そのことに気づけば
もっと
よい世界が理想的な世界が
実現する
僕にはそんなことを
声高々に代弁することなんて
できやしないけど
いずれ
みんな
気付くときがくると
告げられた気がした
明け方にみた
小鳥の夢だった
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