暇/
松本 涼
ひけらかすような寂しさを
風が夜更けに運んできた
分かり易過ぎて僕は
冷たくしらけてみたりする
寂しさなら山ほど
ウチの廊下にも溜まってるし
そんなに暇じゃないんだ
と言ってみても実はいつだって
僕は暇だ
隣り合わせた偶然のような顔で
挨拶を交わす位なら出来るけれど
だけど本当はもっと単純に
誰かの中で泥になりたい
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