うり小僧 笑う/けんご
 
小春日の
短い夕まずめの頃
風を追いかけて橋を渡っていくと
軒下に
うり小僧
てへっ と笑ってはにかむあいつ
ずんぐりでっかい目玉を
ぎょろぎょろさせて
うりのような顔つき

月が凍りつく

空っぽの田んぼを
遠慮がちに踏みしめて歩くと
うり小僧
相変わらず立っていて

笑うんだ

からからから からからから
がらがらがら がらがらがら

しゃもじいっぱい叩いて
笑う 笑う

うり小僧 お調子者

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