不確かな肉感/ポロリ
 
握手を求められ

力強く握り返す

相手が少し驚く

手にどっしりと

のしかかる圧力


いつからだろう

筆圧高く文章を

書き上げる度に

小指の第二間接

黒に染まるのは


いつからだろう

相手と対峙の時

緊張から焦ると

竹刀の柄しぼり

動き縮めるのは


いつからだろう

快楽と愛撫の後

燃え立つ炎の帯

相手の肌に滲む

様になったのは


あの冬の光珠が

頬伝い落ちた日

確かにつないで

いたはずの手を

見失ったためか


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