遠雷/
王
あきらめたのですか
ふらふらとまた歩く
遠雷だ
悲しみすら浮かばない
僕の代わりに泣いてくれ
僕は誰も思えない
なにも悲しくないんだ
ふらふらと
ああ
気持ちのいいミスト
徐々に濡れる快感
コーデュロイのジャケットが
しっとり重くなる質感
ふらつく足取りを
誰も見ていやしない
月だって今日は遠慮してる
ふらふらと
激しい閃光と引き裂く轟音で
さんざ一日繰り返した
あの歌がキレイに消えた
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