ことばと嘘/むらさき
貧乏ゆすりの足みたいに
不安定な午前3時
寝静まった知らない人たちの
かすかに立てるいびきこそが
聞きたかった日常の詩
意味のない不協和音が
真実の色を見せるとき
少しだけことばが
信頼できなくなった
嘘をついているのはことばだろうか
嘘がことばを生んでるのだろうか
ペコペコの薄っぺらい
ビール缶の中であたしは
自問自答
冷めた空気と
月の明かりが
お日様の帰りを
待ちわびてる合間
ことばと嘘が
セックスする
眠りこけた街の
アスファルトの上で
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