ことばと嘘/むらさき
 
  貧乏ゆすりの足みたいに
  不安定な午前3時
  寝静まった知らない人たちの
  かすかに立てるいびきこそが
  聞きたかった日常の詩

  意味のない不協和音が
  真実の色を見せるとき
  少しだけことばが
  信頼できなくなった

  

  嘘をついているのはことばだろうか 
  嘘がことばを生んでるのだろうか
  ペコペコの薄っぺらい
  ビール缶の中であたしは
  自問自答

  冷めた空気と 
  月の明かりが
  お日様の帰りを
  待ちわびてる合間

  ことばと嘘が
  セックスする

  眠りこけた街の
  アスファルトの上で

戻る   Point(2)