睦 月/しらいし いちみ
地の神様は朝霧と共に山を駆け昇る
風の神様は雲を引き連れて空を渡り切る
日の神様は炎を揺らしながら天を焦がす
日と月を追いかけて
神々が睦月に旅を始める
冬には雪をしんしん降らせ
春には芽をそろそろ出させ
夏には山々を緑に包み生命を育み
秋には多くの実を結ぶ
秋祭りで喜びの一舞を舞うまで
神々の旅立ちが、今始まる
掲げる幟が風を孕んで山々に
届くほどたなびき祝う
人々も旅立ち祝いて睦月には
みなおめでとうのご挨拶
また逢う日まで・・・
二〇〇五年一月一〇日 日記「蔵」掲載
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