詩心に目覚めたわけ/炭本 樹宏
 
った。
 そうやって、繭(仮名)ちゃんと恋人どうしになった。
 いろんな所にいった。かわいくてかわいくて仕方なかった。世界が輝いてみえた。
 そのときは大阪に住んでいて、いろんなテーマパークやウィンドーショッピングや旅行でディズニーランドにもいった。
 彼女は本を読むのと音楽を聴くのが好きだった。その当時はやっていた小沢健二の大ファンで
、僕がこんなんしょうもないと言うと泣き出すような女の子だった。何度も何度も聞いているうちに僕もオザケンが好きになっていった。カラオケでもよく歌っていた。
 当時、今の僕とは違って依存型の人間だった。仕事もすぐやめ、お金に困っては繭ちゃんに借りていた。返
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