Sugar raised ver.3.0/なを
かる黄色いブイ
光がただ匂うようだ。
はんそでのシャツのうつくしいひとは
フェンスにしがみついて夏薔薇に似ていて
はんそでにはまだはやい薔薇の季節にはまだ
すこしはやい
あなたはいつもいそぎすぎだ
雨はまだ降らないからどうかゆっくりあるいて
わたしの骨はあなたの骨は
わたしたちの骨は
砂糖菓子のようにやわやわともろい
だからかんたんに水にとける
走ったら壊れる
走らないで
かなしみにすらふさがれないわたしの空洞に
ましていとおしさなど
砂糖つぶのようで
とても甘い
誰かのへたくそなギター
雨と雷と虹
ひかり満ちる午後の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(15)