NOTREMUSIQUE/本木はじめ
ムの仔猫片手に持つ秋夜握り潰したくなるのも愛か
仔猫の目ひらくまもなく思春期の少女みずから屋上へゆく
身動きのとれないカゴの内側でもうどうしても僕はそとがわ
NIGHTCREW
サタデーナイ(ト)ぼくはぼくから捨てられるまもなくゆめのひだいかはれつ
骸骨が蝶を追い駆けゆくのやまにくたいすでに風の胃のなか
高台で見下ろす街の明滅すひかりが闇を侵すふしぜん
もう苦しまぎれのうそはつかなくていいよきょうそさま
ナイトクルー、と刻印されし服を着るきみの電話の声の背景
あじさいは季節はづれだからFe
[次のページ]
戻る 編 削 Point(14)