小石/アンテ
 
ので
うずくまって温める
見上げると
遠い彼方の薄明かりが
すこしずつ
深まって
不意に
ぷつ

途絶えた

なにも落ちていない
なんて惨めな思い
二度とくり返したくない
なにかが落ちている
なんて後悔
背負いたくない
だから
手を伸ばしたって
ろくなことがない
小石なんて
ない方が

とぷん

呼ばれた気がして
そっと身体を起こす
地面がほんのりと光っている
掘り起こすと
小石は澄んだ光を放っている
放すと
ふわりと浮かんで
あたりを照らし出す
振り仰ぐ
小石がひとつ
落ちてきて

とぷん
またひとつ
遠い
けれど確かに

何度も
何度も


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