秋7首/
一代 歩
りりるらら春に聴いてたメロディを小声で歌う秋空のした
過ぎ去りし振り返らない思い出の顔を忘れたことに気づいた
キッチンの隅で出番を待つ土鍋 吐く息白く浮かぶ冬まで
冷えてゆくほど澄んでいく空ならばいつか想いも星になれるか
口実は“秋の味覚のおすそわけ”君に会うため栗が必要
嘘だった。君の手いつも熱いもの。“手が冷たけりゃ優しい”なんて
風に舞う落ち葉の横を通り過ぎまだ残ってる花火に懺悔
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