迷走スイッチバック/あめ
 
光る携帯のディスプレイに突然
あたしは眩しい太陽(ひ)の下(した)にトリップ
懐かしい声援(こえ)
 、と蝉の音(ね)は

 何時だったろうか?
 何処だったろうか?

少し寂しげなメロディ

眩しさの中から霞む記憶を連れて
4拍子(ふぉーびーと)の風を切り 、あたしは

あたしは


 何時だったろうか?
 何処だったろうか?


あたしはそうだ確かに此処で、
ここで、

ここで、確






鳴り響く。


アップテンポのメロディ
と光り続ける携帯電話、
…ディスプレイ

其処に在るのは 在るのはただの
唯 薄暗い夕暮(あかり)、だけ

呼吸の仕方を思い出した、
あたしの躯は息を吐く
醒めた興奮に襲われ、た
あたしは気怠く目を閉じた。





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