欲望の赤い炎/炭本 樹宏
 

 人生劇場の一幕が降り

 もうろうとした幸せの中で

 一つの赤い炎が燃え上がった

 もう十分なのに

 まだまだと胸をこがす炎

 ぬるま湯につかり過ぎて

 だるくなった身体は

 ねむることをほっしているのに

 目だけは光り

 万華鏡の景色をみている

 終わることのない

 欲望の赤い炎

 
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