おはよう/tondemon
おやすみには
まだ早い夜
とおいとおい
朝を思って
みんなの夢に
思いを馳せる
ふかいふかい
ねむりのなか
そのなかに
すべりこんで
くらやみから朝を
みつめている
眠れない夜
取り残される前に必ず
ベールの中の君を
夜が攫っていくだろう
おやすみを言い残さないために
だれかが呟いた『おやすみ』の後
とおくとおく
夜が羽ばたく
流れる星よりも早く
誰にも朝日がやってくる
誰かが呟いた『おはよう』
君の額を風が撫ぜる
まだ柔らかいのは日差し
君の寝顔に吸い込まれて
煙のようにたち昇った
おはよう。
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