Y/M/Monk
からいくらでも考えられるものだ。僕たちはただ一緒にいる事
実が必要なのであり、その理由を必要とするのは僕たち二人以外の
誰かなのだ。僕がそう言うと、君は「そうね。わたしもあなたと同
じよ」と言った。
しかし事態は急変した。僕たちは一緒にいる理由が必要になった。
理由がなければ一緒にいることはできなくなってしまった。僕は必
死に理由を考えたがいざとなるとどの理由も僕たちにとって正しい
ものだとは思えなかった。僕にはよくわからない、と告げると君は
「そうね。わたしもあなたと同じよ」と言った。そして、そのまま
期限をむかえ、僕たちは別れた。理由がなければ一緒にいることは
できなく
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