残像(二)/
薬本 祝人
黄昏時
君を探すは幾日
追い越してゆく自転車が
花弁を散らして
去っていった
取り残された
淋しさに
一片拾い上げては
花模様に
重ねた
一度散った花弁
花に戻らないと
わかっているのに
戻る
編
削
Point
(3)