残像(二)/薬本 祝人
 
黄昏時
君を探すは幾日

追い越してゆく自転車が
花弁を散らして
去っていった

取り残された
淋しさに
一片拾い上げては
花模様に
重ねた

一度散った花弁
花に戻らないと
わかっているのに





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