葉/松本 涼
 

その葉の一枚の中に
暖かさが流れていて


触れて私は
その流れの中に浮かぶ




けれどいつしかその葉は
私の中にあり


暖かい場所を探しながら
留まらず流れていく




私は葉の辿り着く場所を
見届けてから


今日のためにゆうるりと
言葉を探すのだ




戻る   Point(5)