吠゜える。/EnoGu
 
チャのように
ちゃらちゃらと腰にぶら下げて
凡庸にして神聖なる不発弾の君よ
私にはもう夢がない

夢が終わってしまったのに
目覚めることができない
犬の散歩は死んでしまった
逃げ出してはいけない
逃げ出せると考えてはいけない
私はここでいいこれで全部だしかし何なら
すべてをはじめてみるのも構わないなぜなら

すべては何一つ
終わることがないから

吠゜える。

私はいまこそ
はじめなくてはいけない
私の手のなかの
炎のようなこの空白を




私は夢を見ません
私は望みません
息子よ
大きな川の橋の下で
富士山に足を向けて横たわって死んで
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