飛ぶのが怖い/クリ
登ってきました
「何やってんの?」
そうしたら僕はとたんに恐くなって、手すりから離れました
なんとなく誤摩化しましたが、実際僕はヘナヘナ泣きそうでした
彼に感謝しています、いや、偶然にかな、神様にかな?
それから僕は、「落ちそうなところ」を避けるようにしました
高い所に行けば、きっと僕は「飛ぶ」だろうと思ったからです
「生き続けたくない」と「死にたい」は違うんですよね
生きているのが苦痛ではありましたが、死にたいわけじゃない
だから苦労しましたよ、飛ばないために、死なないために
彼女のことを今はどう思っているかというと、複雑ですが
「あんなやつも、いるんだなー」というところで
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)