風は運ぶ 自由を/けんご
 
風吹き渡る窓辺で
天使の梯子を見た
低く垂れ込めた雲間から
地へと向かう光の筋を

私は決して清い人ではないけれど
神様は幾度でも許してくださる
清い光が近づくと
怯えてしまう僕は罪びとだ

私のような穢れた人にではなく
敬虔な人々に祝福があるように
私は風になびく小枝のような者だけれど
己の庭を清く保った人には祝福を

私に風は見えないけれど
風の揺らすものは見える
雲の流れていく方向は分かる
そして私は一日一日老いていくことが分かる

それでも感じるのは
風の運ぶものが
私の傍らを過ぎていく時に
いつも自由を想起させてくれることだ

また私は風を捉えようとして
一編の詩を書く
それは営みであり
自由の誇り高きひるがえる旗だ


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