河童の屁?3 (宵待ちの月)/がんさん
 
祭り・・・神霊に奉仕して霊を慰め、また祈る儀式。     

     それに伴う賑やかな行事。



僕が小学5年生のとき、家は、東京郊外へ越すことになった。

それまで長い間、

池上本門寺(下町)の界隈で暮らしてきた両親は、

この環境の変化に馴染めるかどうか、

かなり心配したみたいだ。

といっても、子供たち3人の成長と、

家の手狭な間取りに危機感を募らせた母は、

ぐずぐずしている父の尻を叩いて、東京の外れ、

それも丘陵地帯の始まる鳥羽口に、

5人家族がどうにか住める土地を確保した。

ところが、父は根っからがせっかちな性分
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