河童の屁?2/がんさん
「取って置き」てぇのは、
きっと、僕と物とのかけがえのないSignなんだ。
それは、僕たちにしか分からない言葉で、
僕たちにしか創れない物語を紡いでゆく。
「目に見える世界」で、しみじみ疲れてしまったとき、
僕は、心に開いた「取って置き」という入り口を見つける。
その先に広がる世界は、「不思議の国のアリス」のように、
パイプが踊り、万年筆が歌い、レターペーパーが笑う、
きっと、そんなところだ。
ひとしきり遊んだあと、
ぼくはまた、勇気をもらって目に見える世界にたち戻る。
そうなんだな、「取って置き」なものたちとは、
僕が心という鏡に乱反射させた「沢山の僕」に他ならない。
戻る 編 削 Point(1)