河童の屁?2/がんさん
 


「取って置き」てぇのは、

きっと、僕と物とのかけがえのないSignなんだ。

それは、僕たちにしか分からない言葉で、

僕たちにしか創れない物語を紡いでゆく。

「目に見える世界」で、しみじみ疲れてしまったとき、

僕は、心に開いた「取って置き」という入り口を見つける。

その先に広がる世界は、「不思議の国のアリス」のように、

パイプが踊り、万年筆が歌い、レターペーパーが笑う、

きっと、そんなところだ。

ひとしきり遊んだあと、

ぼくはまた、勇気をもらって目に見える世界にたち戻る。

そうなんだな、「取って置き」なものたちとは、

僕が心という鏡に乱反射させた「沢山の僕」に他ならない。

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