らむね/アンテ
 
めなくちゃいけないのかな
からだをおこすと
からころん
おとがした

まよなか
かぎをこわして
しょくいんしつにしのびこんだ
ゆかをはいずりまわって
どれだけさがしても
みつからなかった
かいちゅうでんとうで
ぐるっとへやじゅうをてらすと
なにかがひかった
せんせいのつくえのうえに
がらすだまはころがっていた
てをのばしたしゅんかん
あかりがついて
しょくいんしつのどあがあいて
おとなたちがはいってきた
なにかをはやくちでいって
わたしをおさえつけた
がらすだまをとろうとすると
おもいきりぶたれた
わたしの
がらすだまなんです
なんどもいった
なんどもいった
でも
きいてくれなかった
てをふりきろうとすると
ゆかにおさえつけられた
がらすのかけらが
いっぱい
ほおにささった




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