鳥と海老の間で、/人間
”鳥”はニヤニヤして見下す
誤って童貞が窒息死しないよう空気穴をあけてあるけれど
いつも耽美主義な海が惰性に身をよじって漏れるばっかりだ 役立たず
監獄エレベータによって運ばれる僕 の童貞は”鳥”のクチ バシに刺さって萎む
よく見ると分かるけれど童 貞には臍の緒が付いていて決 して想 像を離れる事は無いし
先端には葉緑体 が詰まって いて黒点に通じ る秘密の 穴がある
その穴から海が抜け落ちて底無しの奈落に注がれる
童貞に絡まった”鳥”は丁度そこに落ちていく
(落ちると言っても距離は無いので感覚的には目的の無い回転に似ている
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