たけしと消しゴム/suzu
 
君と別れました」という部分
クラスの大半は先生が泣き出したとき顔に『?』が浮かんでいたけど
読んでいたぼくは分かった


休み時間
ぼくは消しゴムにペンで『バカ』と書き
三階の教室の窓から思いきり投げた
それを見て友達は「なにやってんの?」と聞いてきたので
ぼくは「たけしに当ててやろうと思って」と答えた

何のことだか分からない友達を尻目にぼくは席に着き

泣かせたほうが悪いに決まってる と思ったり
せめてぼくが先生と同い年くらいだったらなぁ と思ったり


消しゴムが吸い込まれていった
五月の青空

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