青の山の麓の家で/
こしごえ
ぷぷちゃんのつぶらな瞳が
踊るように歩く
青の裾野を
静けさを流しながら
口笛を吹きながら
踊るように歩く
いがらっぽい重みに耐え忍び
針と糸で生活を縫う
母
この家は。
私は最期まで
来た道を振り返らず
谺(こだま)する今の風をまとい
御仕舞にしよう、と
底にいても
高く昇る
この家は青く縁取られている
ぷぷちゃんのつぶらな瞳が
踊るように歩くから
涙すら未だ流せないでいる
戻る
編
削
Point
(8)