ボディ & ソウル/suzu
 
ある春の暖かい日

四人の子供の頭、腕、足、胴をとって繋ぎあわせて

新しい五人目の僕が生まれた

頭のなくなった子供

腕のなくなった子供

足のなくなった子供

胴のなくなった子供

四人の子供たちは僕という新しい友達が増えたことを喜んだ

一人の子供が「河原で遊ぼう」と言い出し

僕らは河原で遊んだ

日が暮れて遊び疲れると

一人の子供が僕に「やっぱり返してくれない?」と言った

すると他の子供たちも「返してほしい」と言い出した

せっかく生まれたのに―――

所詮僕はまがい物だ

オリジナルではない

僕は腕と足と胴を返して
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