平坦な戦場で僕らが生き延びること/高田夙児氏の詩について/渡邉建志
外人が家にいる
ロースクールには行きたくないと駄々をこねる友人が
択一に受かったと泣いていた
隣の家の人は皆挨拶しても返事をしない}
君はどっかに行ってしまって、思考は相変わらず分散して走る。僕の新しい性癖が披露される。「猫科の動物になりたい」のだと言う。「にゃー にゃー と言いたい」のだと言う。それから、また突然なんだけど、「外人ハウスに住みたい」とか言う。意識の流れはもう論理を飛び越えて横滑りしていき、ロースクールに行きたくない友人の話とか、隣の家の人の話とか、もうこっち(読者)の都合も考えず独り言が続く。そのようすを、覗き見しながら、僕は妙にうれしくなる。
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