アゲハ/
こしごえ
アゲハのハネは夏の欠片
土の上にパリン 零れる小宇宙
落ちていたハネなんですけれど
日にさらされてか
ガラスのように かわいていて
リンプンは星屑しゃらんりん
本体は見あたらなくって
きっと風にとけたんだ
はてな?
風は何かささやいてた
コスモスかおりめぐり
光に透ける無音の羽音は
カオスに生まれた あこがれ
アゲハという名のわたしは
ほかに名をもたないかしら
眠るように飛びたって
おちてきそうな
空をまもりたい
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