擬音精舎の鐘の声/清水一希氏の詩について/渡邉建志
 
ですが、このなんともいえないサンドイッチ構造を見てほしい。これがもしこうだったらどうだろう。

人面イルカ 旅に出て
人面イルカは辿り着く
光る港キラキラ
夜の海の表面キラキラ

とかね。キラキラっていう文の終わり方はすごく素敵なんだけど、二回繰り返すとあんまり面白くなくなるよね。あるいは、
人面イルカ 旅に出て
人面イルカは辿り着く
キラキラ光る港
キラキラ夜の海の表面
こっちは「キラキラ夜の海の表面」がちょっとバカな感じでいいな。だけど、「キラキラ光る港」が常識的に思える。やっぱり原作がダントツにいいよね。キラキラ光る港、夜の海の表面キラキラ。最初、
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