鬪爭祭/人間
 

夜、
私は
部屋に、
白濁息と
紫煙を吐き、
寄り掛かる柱、
消す朱色の輪に、
数え歌は観賞用の
甘い鏡の球をついて、
飛び散る高音に濡れる
深紅の眼球でチュウジィ DHi 雛 妓 が 跳 ね て い る !
鼻歌の裏に彫り込んだ
鋭い韻律は仰け反り、
私がそそり立つと
寝る真っ青な影、
寄り添っては
点滅する泡、
暴れる襞、
振り子、
―――CoaL-TaRを浴びた雛妓のどす黒い唇に溢れる閃光に滑り込むくらげの舌
振り子、
饐えた風、
軋む過呼吸、
夢遊する麝香、
天井に這う鼓動、
それらと共振する
あくびに似せた涙と、
鋼の首筋に書き連
[次のページ]
戻る   Point(4)