A-DA-RI Shock/人間
風機ごときでは消えない炎をずっと見ていた
それから幾年後
俺は日々 千変万化の地獄絵図を見取った
地獄に蠢く幾億の 極彩色に風景を飾る鬼たちを見た
天国から微笑む人はいつも静かで
尚且つこの俺とは全く無縁だった。
その事を話したって人は俺を’あだり’と呼ぶさきっとそうだそうに違いない
(’あだり’ってのは精神異常や頭がイカレてる人を指す津軽弁だ)
と頑なに意固地に信じきって誰からも隠した
例えばわざわざジャンケンで鬼の役を取り決めて誰かが演じる必要など無かったし
泡立つ血は重たい空気に 針山は徒労の距離に 棍棒は言葉と権力として跋扈して
俺は大海に落とされ
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