爾来/
なかやまそう
向かう
まみどりの彼方に
あなたを
ぼくを
わたしを放ち
花散る朝に
チルチルミチルと
土のコップに
溜まった水を
飲みこみ
こみいった
自分の存在を
照らし
たらしめ
たしなめられ
ラレラレ
なめられられ
無意識と
自意識をつたい
伝わり
震える
歌う今日の唄を
つたう
葉脈のように
何度も韻ども
口にしてみる
朝の空は
熱帯の夢から
醒めた
秋の空だった
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